ダウン症の青年の夢を叶えるため、出演者やスタッフが実際の制作でも夢を実現させた映画「ザ・ピーナッツバター・ファルコン」をご紹介します。
人生の旅を楽しめる、心温まるロードムービーです。
ザ・ピーナッツバターファルコン 予告編
ザ・ピーナッツバター・ファルコン あらすじ
ダウン症のザックは、プロレスラーの養成学校に入ることを夢見ていたが、老人の養護施設に入所させられ不自由な毎日を送っていた。しかし、ある日同室の老人の協力の下、脱出するのに成功する。
同じ頃、親愛していた兄を失って悲しみに沈んていた漁師のタイラーは、他人の獲物を盗んで追われる身となる。
逃亡中、偶然に一緒になったザックとタイラー。
ザックの行方を追ってきた施設の看護師のエレノアも、途中で彼らの旅に加わることになり、やがてそれは、周囲を巻き込んだ奇跡を起こしていく。
ザ・ピーナッツバターファルコン 見どころ・感想
「ザ・ピーナッツバター・ファルコン」は、ダウン症の青年が「プロレスラーになる夢を叶えたい」という思いから始まる心温まるロードムービーです。
偶然に出会った男女3人が、最初はいがみ合いながらも心を一つにしていく過程はとてもユーモラス。笑いあり涙ありで見入ってしまいました。
また、いかだで旅する映像は美しく、実際に登場人物たちと一緒の時間を過ごしている感覚に浸ることが出来ました。見終わった後「もっと旅していたいな~」と名残惜しくも、ホッコリと心が温まりました。
「映画スターになりたい!」の一言から
この映画がスゴイのは、実際に映画が制作される事になったきっかけです。
共同監督のマイケル・シュワルツが、障害者向けのキャンプを訪れていた時、ザック役のザック・ゴッツァーゲンから「映画スターになりたい!」と言われたことが始まり。
最初シュワルツ監督は、障害者の出演を想定したハリウッド映画は少ない事から「それは難しい。」と答えます。
するとザックはショックを受け「じゃあ、あなた達が僕のために映画をつくってよ。」と言います。
他の俳優と同様の機会を与えるべきだ、と感じた監督は、ザックが主演の映画を作ることにしました。
※下は出演者・スタッフのインタビュー映像です。実際の撮影現場でも、温かい家族のような関係で制作されたようです。
脚本は、水泳やレスリングなど、ザックが実際に好きな要素を取り入れて書かれました。
共演者には「トランスフォーマー・シリーズ3部作」で主演を努めたシャイア・ラブーフ、Facebook創設者マーク・ザッカーバーグらを描いた「ソーシャル・ネットワーク」に出演したダコタ・ジョンソン、といった俳優が集まりました。
レビューサイトでも96%の高支持率
完成した映画は、2019年4月に開催されたSXSW(サウス・バイ・サウスウエスト)映画祭で観客賞を受賞。
2019年8月に全米17館での限定公開でしたが高い評判となり、公開6週目に1490館まで拡大上映される異例のヒットとなります。
また、アメリカの大手レビューサイト「ロッテン・トマト」では、批評家・一般視聴者の両方から96%もの高支持率を集めました。
【レビュー】批評家96%が賞賛の『ザ・ピーナッツバター・ファルコン』で“人生に一度”の大冒険へ #ザ・ピーナッツバター・ファルコン #シャイア・ラブーフ #レビュー https://t.co/2vVRZkxuSa
— 映画 – Movie Walker (@Movie__Walker) April 15, 2020
ザックとシャイアは、第92回アカデミー賞授賞式・短編映画賞のプレゼンターを務めました。
そして、ザックはこの映画で長編映画デビューを果たします。
物語でも現実でも、夢が本当に実現した素敵な映画です。
ザ・ピーナッツバター・ファルコン 動画配信サービス
「ザ・ピーナッツバター・ファルコン」が視聴可能な動画配信サービスをご紹介します。
・dtv
※2020年4月15日、新型コロナウイルスの影響で映画館での上映が中止となり、動画配信サービスでの配信となったようです。そのため2日間レンタルで1,300円と高くなっていますが、安全に視聴できるのはありがたいですね。
※2020年4月30日時点の情報です。最新の配信状況は、各サービスの公式サイトにてご確認下さい。
ザ・ピーナッツバター・ファルコン DVD・ブルーレイ
発売予定日は、2020年8月5日です。
ザ・ピーナッツバターファルコン ポスター
美しいロードムービーの雰囲気をいつまでも味わいたい方は、素敵なポスターもいかがでしょうか・・
ザ・ピーナッツバター・ファルコン キャスト・スタッフ
キャスト
○ザック:ザック・ゴッサーゲン
○ タイラー:シャイア・ラブーフ
○ エレノア:ダコタ・ジョンソン
○ダンカン:ジョン・ホークス
他
スタッフ
○監督・脚本:タイラー・ニルソン、マイケル・シュワルツ
○撮影:ナイジェル・ブルック
○編集:ナサニエル・フラー、ケヴィン・テント
○制作:アルバート・バーガー、ロン・イェルザ、クリストファー・ルモール、ティム・ザジャロフ、リイェ・サルキ、デヴィッド・ティース
○音楽:ザカリー・ドーズ、ジョナサン・サドフ、ゲイブ・ウィッチャー、ノア・ピケルニー
アメリカ公開 2019年8月9日
日本公開 2020年2月7日