「２００１年宇宙の旅」の続編『２０１０年』を紹介します。
※2020年10月時点の情報です。最新の配信状況は公式サイトにてご確認下さい。
『２０１０年』ワンシーン
『２０１０年』あらすじ
乗組員４名が死亡、１名が行方不明となった宇宙船ディスカバリー号の事件から９年後。計画責任者だったヘイウッド・フロイト博士は、再びソ連の宇宙船レオーノフ号に乗り込み、事件の真相を探るため木星へと調査に向かう。
しかし、地球ではアメリカとソ連との関係はキューバ危機を彷彿とさせるような緊張状態にあり、それは宇宙船内のクルー同士の関係にも影響を及ぼしていた。
『２０１０年』見どころ・ネタバレ感想レビュー
『2010年』（原題: 2010: The Year We Make Contact）は、1984年に公開されたSF作家アーサーCクラークの小説「2010年宇宙の旅」を映画化した作品です。
スタンリー・キューブリック監督の名作「2001年宇宙の旅」の続編になります。
監督は「アウトランド」「タイムコップ」の職人監督ピーター・ハイアムズ。本作では、監督以外に制作・脚本・撮影も担当しています。
主演は「ジョーズ」「ブルーサンダー」のロイ・シャイダー。
他に「フットルース」のジョン・リスゴー。
「クィーン」のエリザベス2世役でアカデミー賞を受賞したヘレン・ミレン。
キューブリック監督の描いた芸術的な前作に比べて、本作は監督がピーター・ハイアムズになり、娯楽要素の高い内容になっています。
「2010年」は「2001年～」とよく比較され、好き嫌いがハッキリと分かれる映画のようです。
「2010年」は、最初テレビで観たのですのが、ロイ・シャイダー演じるフロイド博士がカッコよく、ストーリーも分かりやすく面白かったです。
宇宙の映像もキレイで、しかも「スターウォーズ」のようにXウイングが飛び回る映像と違い、レオーノフ号がゆっくりと宇宙空間を移動していく映像は、それまで抱いていたSF映画のイメージとは違う不思議な印象を受け、更に感動しました。
ロイ・シャイダーのナレーションが多く説明的な印象も受けますが、それでも映画全体から漂ってくる宇宙の神秘的な雰囲気は十分伝わってきました。
映画制作の同時期に発表された『ツァラトゥストラはかく語りき』のアンディ・サマーズのアレンジ版は評価が高いようです。こちらは映画本編では使用されていませんが「2010年オリジナル・サウンドトラック」に収録されています。↓
※ここからはネタバレになります。
映画「２０１０年」のラストは「全ての世界を皆で利用するのだ 平和のうちに利用するのだ」というメッセージで地球上での戦争が終結します。これはアーサー・C・クラークの原作にはなく、映画版はきれい事のような印象も受けました。
しかし、改めて2020年の世界の混乱ぶりを見ていると、本当に木星が爆発して太陽になり、平和のメッセージが伝わってくるくらいのカルチャーショックがないと人類は救われないんじゃないか、と感じることもしばしば。
領土の拡大にしろ、天然資源の奪い合いなどにしろ、「俺たちだけが偉い」という傲慢さをストップしてくれる人智を超えた存在が現れたらいいな、とつい妄想しちゃいました。
でも他力本願では駄目ですね。
新型コロナウイルスの感染が世界的に拡大してしまった事で、SF作家小松左京の「復活の日」が再注目されるなど、「そんなの空想の世界の事でしょ」という一言では片付けられない出来事が現実になっています。
ウイルスの感染で社会生活が麻痺するなんて、SFやホラー映画の中だけと思っていましたから。
「２０１０年」のラストの「全ての世界を皆で利用するのだ 平和のうちに利用するのだ」というメッセージも、きれい事ではなくなって来ているように感じます・・・
『２０１０年』動画配信サービス
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『２０１０年』キャスト・スタッフ
キャスト
ロイ・シャイダー
ジョン・リスゴー
ヘレン・ミレン
ボブ・バラバン
キア・デュリア
スタッフ
監督 ピーター・ハイアムズ
脚本 ピーター・ハイアムズ
原作 アーサー・C・クラーク
『2010年宇宙の旅』
製作 ピーター・ハイアムズ
音楽 デイヴィッド・シャイア
撮影 ピーター・ハイアムズ
編集 ジェームズ・ミッチェル、ミア・ゴールドマン
製作会社 メトロ・ゴールドウィン・メイヤー
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